残業代計算方法の基礎

計算のポイント

割増賃金の計算方法は、おおまかにいうと、
【法定時間外労働の割増賃金額】×【法定時間外の労働時間】です。

そして,割増賃金の計算のポイントは,2つあります。

  1. 割増賃金は全て,時間給に換算して算定しなければならない。
  2. 賃金形態が年俸制、月給制、日給制、時間給制のいずれをとっていても、割増賃金は払わなければならない。

割増賃金とは

法定労働時間は、原則(※1)として1日あたり8時間,1週あたり40時間です。このように2つのリミットのいずれか一方でも超えると割増賃金を支払う義務が発生します。

よく勘違いされる方がいるのですが、1日8時間以内であれば常にセーフというわけではありません。
例えば1日7時間労働を週6日実施しても、週42時間労働となり2時間分は割増賃金を支払う必要が生じます。

いずれにしても、この制限を超えた場合、以下の割合にしたがって割増賃金を支払わなければなりません。

時間外労働
(1日8時間を超えた労働)
時間給の25パーセント
深夜労働
(午後10時から午前5時までの労働)
時間給の25パーセント
休日労働
(週6日を超える労働)
時間給の35パーセント
時間外労働かつ深夜労働
(1日8時間を超え,かつ,午後10時から午前5時の間に及ぶ労働)
時間給の50パーセント
休日労働かつ深夜労働
(週6日を超え,かつ,午後10時から午前5時の間に及ぶ労働)
時間給の60パーセント

※1 管理監督者、機密事務取扱者、監視者(ガードマンなど)、断続的労働者(運転手とか)、農業・蓄産水産業の労働者は法定労働時間が適用されませんので、時間外労働に対する割増賃貸は発生しません。ただし、深夜労働については適用されます。これら管理監督者にあたるか否かの判断基準はおってご紹介します。

※2 常時10人未満の労働者を使用する場合で以下の事業場では1週44時間労働が許されます。

  1. 商業(小売・卸売・倉庫・賃貸・理容業)
  2. 映画・演劇・映画館・演劇興行など
  3. 保険・衛生・医療機関・社会福祉施設など
  4. 接客・娯楽・旅館・料理・飲食・接客・娯楽場など

※3 法定休日における労働を一般に休日労働といいます。法定休日とは1週間で1日、4週を通じ4日の休日をいいます。土日に働いても直ちに休日労働となるわけではありません。また、祝日に働いてもただちに休日労働となるわけではありません。

ケーススタディA

例をあげてみましょう。

XさんがY社で月給30万円で働いていました。
Xさんの年間の休日数は101日でした。
雇用契約上の労働時間は,朝9時から18時(休憩1時間)でした。
しかし、ある日、会社の命令で24時まで仕事が長引いたとします。
ここでXさんがY社に請求できる当日の賃金は総額いくらになるでしょう?

まず,時間給を計算します。
所定労働時間8時間で,年間の休日の数が101日ですから,1ヶ月平均の所定労働時間は
8時間 × (365日ー101日) ÷ 12 で,
176時間
となります。

さらに,月給が30万円ですので,時間給は
30万 ÷ 176 で,
約1705円
となります。

次に,これを基に,割増賃金を計算してみましょう。 まず,通常の給料として,8525円(1705円×5時間)の支払請求権が発生します。 さらに、19時から22時までの分の時間外手当として、本来の時間給の25%分、すなわち426円の割増手当を1時間ごとにしはらわなければなりません。 それに加え、22時から24時は本来の時間給の50%分、すなわち1時間あたり853円の割増手当を1時間ごとにしはらわなければなりません。 そうすると、Y社はXさんに対し, 8,525円(超過分の時給)+426円×3(22時までの時間外手当)+853円×2(22時以降の時間外手当) =11,509円を支払わなければならなくなるわけです。

通常の賃金としてはらわれるべきは約1万3640円であることを考えると、かなりの違いになることが分かります。

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