Q6 早出手当も含めて残業代を計算していいの?

  
(埼玉県在住
H.Tさん)
 私の所定労働時間は9時〜18時ですが、時折、7時〜16時の早番勤務となることがあります。会社はこの早番勤務に対して1回500円の早出手当を払っています。この早出手当は残業割増の算定基礎に含まれますか?。

Answer
その早出手当は残業割増の算定基礎には含まれません。


1 労働基準法37条は時間外・休日・深夜の場合の割増賃金支払いを定めています。 
 条文上は、時間外労働には25%以上、休日労働には35%以上、深夜労働にはさらに25%以上の割増賃金を支払わなければならないとされています。また,平成22年の労基法改正により、月60時間を超えた場合には25%ではなく50%割増が必要になります(ただし、中小企業においてはこの規定が当分の間適用されません)。

2 割増賃金の計算墓礎額
 割増賃金の基礎となるのは、通常の労働時間または労働日の賃金額ですが、労働基準法37条および労働基準法施行規則21条では、@家族手当、A通勤手当、B別居手当、C子女教育手当、D住宅手当、E臨時に支払われた賃金、F1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金は除外するとしています。逆に、これ以外のものを計算基礎から除外することはできません。 これは、個人的事情によって割増賃金算定の基礎が変わるのはおかしいとの考えによります。
 ただし、この除外賃金に該当するかどうかは、賃金の名称ではなく、その実質的な趣旨・目的に従って判断されます。これに関する通達では、住宅手当といっても、「住宅に要する費用以外の費用に応じて算定される手当や、住宅に要する費用にかかわらず一律に定額で支給される手当(例えば、賃貸住宅居住者には2万円、持家居住者には1万円克給)」は該当しない(平11.3.31基発第170号)としています。家族手当、通勤手当等の場合も同様な扱いになりますので、注意する必要があります。

3 早出手当・残業手当の扱い
 早出手当・残業手当の場合は、それが「通常の労働時間又は労働日の賃金」に該当するかどうか具体的な検討が必要です。早番勤務に固定されている従業員への手当でしたら、割増賃金の計算基礎に参入されますし、通常の労働時間ではない一定の時間帯に行われる労働に対して1回ごとに支払われる手当であれば、割増賃金の算定基礎から除外することになります。
 質問者の方は,早番勤務に固定されている方ではないと思われるため,本件の早出手当は割増賃金の算定基礎には入りません。

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